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禁煙補助薬「チャンピックス」の効果を分かりやすく説明します

禁煙補助薬と言えばニコレットが有名ですが、禁煙治療において第一選択となるのは、「チャンピックス」という内服薬です。

なぜ禁煙治療においてチャンピックスが勧められるのか。その作用を含めて、医療者である私が分かりやすく説明します。

チャンピックスって何⁈

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チャンピックスは、バレニクリンという禁煙補助薬の一つ。禁煙補助薬には主に2種類あって、1つがチャンピックス、もう一つがニコレットなどのニコチン摂取系です。

ニコチン摂取系の禁煙補助薬

ニコチン摂取系とは、文字通りニコチンを摂取して禁煙を目指すものです。

ニコレットであればガムを噛むことによって、ニコチンパッチなら皮膚に貼ることによって、ニコチンを摂取します。

タバコで摂取していたニコチンを、タバコ以外の方法で摂取することで禁煙を目指すのがニコチン摂取系です。

チャンピックス

これに対してチャンピックスは風邪薬などと同じ内服薬で、根本的な作用がニコチン摂取系とは異なります。

チャンピックスがどのように作用するかを知るには、喫煙よってなぜ満足感が得られるのかを理解する必要があります。

喫煙によって摂取されたニコチンは、脳の中のニコチン受容体に結合します。

このときに放出されるドーパミンという物質により、ヒトは喫煙で満足感やリラックス感を得るのです。

チャンピックスを内服すると、体の中に入ったチャンピックスはニコチン受容体にくっついてしまいます。これによってタバコで摂取したニコチンが受容体と結合できなくなるため、喫煙しても今までのような満足感を感じにくくなります。

また、チャンピックスがニコチン受容体と結合することで、僅かではありますが、ドーパミンが放出されます。

喫煙による満足感が得られにくくなると同時に、喫煙しなくても我慢できてしまうというわけです。

禁煙にチャンピックスが勧められる理由

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タバコでニコチンを摂取しなくなった代わりに、ニコレットやニコチンパッチでニコチンを摂取する。

これでは摂取方法が変わっただけで、ニコチンを摂取するという事実は変わらないんですね。

それに比べてチャンピックスは、タバコを吸いたい気持ちやタバコによって得られる満足感を抑制してくれます。

双方を比べると、ニコチンを摂取しないチャンピックスの方がより生理的であることは明らかです。禁煙成功率も、チャンピックスを使用した方が高いそうです。

チャンピックスの注意点

禁煙するなら圧倒的にチャンピックスの方がいいじゃん!なんて思いがちですが、実は誰でもチャンピックスを内服できるわけではありません。

欧米において、チャンピックスは特に他害行為や気分の落ち込みを起こしやすい薬とされています。

そのため、日本国内においても車を運転する人には処方していないようです。

車を運転する場合の禁煙補助薬としては、ニコチンパッチが処方されています。

まとめ

チャンピックスはバレニクリンという禁煙補助薬で、ニコチンパッチやニコチンガムと違い、内服薬です。

作用がニコチン摂取系の禁煙補助薬とは異なり、タバコによって得られる満足感を抑制してくれるので、より生理的にタバコをやめられます。

ただ、車を運転する方は内服できないことが、唯一の欠点です。